鳥獣人物戯画から放屁合戦まで

今ちょっとした人気になっている「鳥獣人物戯画」
京都市右京区の高山寺に伝わる国宝の絵巻物です。
その「鳥獣人物戯画」を書いたかも?と言われる鳥羽僧正の逸話などを中心にまとめました。
鳥獣人物戯画とは
平安時代末期に書かれており、日本最古の漫画と呼ばれている。
現在の漫画にと手法が用いられる程のものだそうです。
全4巻からなり、カエルやウサギを擬人化した第1巻が有名ですね。
内容はその時代の世相を憂いた風刺画ですが、結構コミカルに書かれており、見ていて楽しい絵になっています。
長さ約10メートルの絵巻物に書かれています。

iPadを持っている方は、「鳥獣人物戯画」を見る事が出来るアプリがあるようなので、是非チェックしてみて下さい。
鳥羽僧正とは
本当に書いたかどうか定かではないのですが、可能性のある人物ということで、鳥羽僧正について調べました。
白川上皇や鳥羽上皇からかなり信頼が厚かったと言われる、お坊さんの中では大物中の大物。
僧正の人柄を表す逸話があります。
ある日、年老いた僧正に弟子が「財産分与はどうするのか?」と聞きました。
僧正は「腕力で財産を奪い合いなさい。」と皮肉たっぷりに言い、弟子を驚かせたということです。
僧正は笑いのセンスが抜群であり、またお坊さんでありながら、政治に対して批判的な考えや鋭い目も持っていました。
そのようなセンスの塊が作った?と言われるのが「鳥獣人物戯画」なのです。
僧正が後世に残したもの
僧正が残したものは「鳥獣人物戯画」だけではありません。
もしかしたら「鳥獣人物戯画」よりも衝撃的かもしれません。
その名は「放屁合戦」
屁を衝撃波の様に放ち、色々な物を吹き飛ばし合って争う絵が描かれています。
これも風刺画のようですが、何を風刺していりのかは不明です。
「放屁合戦」はあまりの面白さの為か、江戸時代まで模倣され続けます。
実物は見つからなかったですが、受け継がれた絵は残っています。
その絵がこちら↓


海外でも話題になる程の衝撃的な絵図ですね^^;
もっと面白いシーンが沢山あるのですが、写したらいけない物が写っているシーンが多いので、大丈夫そうなのを選んでます。
屁で猫や年寄りが飛ばされたり、皆の屁で嵐が起こったり、意味不明ですが笑えます。
もっと見たい方は「放屁合戦」で検索して下さい。
当然こちらは国宝ではありません。